英語の文型の中でも、少しわかりにくい第5文型。文の構成が複雑なため苦手な方も多いかもしれません。
第5文型のとる動詞にはどうようなものがあって、どのような意味を表すのかを確認しましょう。
本記事では、第5文型をとる動詞10個とその意味を例文とともに解説します。
第5文型(SVOC)とは
英語の第5文型(SVOC)とは、主語Sと動詞V、目的語O、補語Cで構成される文型のことを言います。
日本語では、「SがOをCにする」「SはOをCだと~する」のように訳されます。
We call the stray cat Tora.(私たちはその野良猫をトラと呼んでいる。)
上の例文は、第5文型の英文です。
We(私たちは)がS、call(呼ぶ)がV、the stray cat(その野良猫を)がO、Tora(トラ)がCになります。
「the stray cat(その野良猫) = Tora(トラ)」が成り立つことがわかります。
第5文型は、「目的語O = 補語C」の関係になっていることが特徴です!
↓ 第5文型については、こちらでもくわしく解説しています
それでは、以下で第5文型をとる動詞を例文とともに紹介していきます。
「目的語O = 補語C」なっていることを確認しながら見てみてください。
第5文型をとる動詞 ①think
第5文型でのthinkは、以下のような意味を表します。
think OC: OをCと考える、OをCだと思う
例文で使い方を確認してみましょう。
I think her clever.(私は彼女が賢いと思う。)
I(私は)がS、think(思う)がV、her(彼女を)がO、clever(賢い)がCになります。
She thought him a thief.(彼女は彼を泥棒だと考えた。)
She(彼女は)がS、thought(考えた)がV、him(彼を)がO、a thief(泥棒)がCになります。
第5文型をとる動詞 ②name
第5文型でのnameは、以下のような意味を表します。
name OC: OをCと名付ける
例文で使い方を確認してみましょう。
The couple named the baby Mary.(夫婦はその赤ちゃんをメアリーと名付けた。)
The couple(夫婦)がS、named(名付けた)がV、the baby(その赤ちゃん)がO、Mary(メアリー)がCになります。
She named her dog Cinnamon.(彼女は自分の犬をシナモンと名付けた。)
She(彼女は)がS、named(名付けた)がV、her dog(自分の犬)がO、Cinnamon(シナモン)がCになります。
第5文型をとる動詞 ③call
第5文型でのcallは、以下のような意味を表します。
call OC: OをCと呼ぶ
例文を見てみましょう。
We call the cat Hello Kitty.(私たちはその猫をハローキティと呼んでいる。)
We(私たちは)がS、call(呼んでいる)がV、the cat(その猫)がO、Hello Kitty(ハローキティ)がCになります。
She couldn’t call her stepfather Dad.(彼女は義父をお父さんと呼ぶことができなかった。)
She(彼女は)がS、call(呼ぶ)がV、her stepfather(義父)がO、Dad(お父さん)がCになります。
この例文には、助動詞could(canの過去形)と否定のnotが含まれているので、
「~することができなかった」という意味を表します!
第5文型をとる動詞 ④find
第5文型でのfindは、以下のような意味を表します。
find OC: OがCだとわかる、OがCだと気づく
例文を確認します。
I found studying English difficult.(私は、英語の勉強が難しいとわかった。)
I(私は)がS、found(わかった)がV、studying English(英語の勉強)がO、difficult(難しい)がCになります。
She found the math problems easy.(彼女は、数学の問題が簡単だと気づいた。)
She(彼女は)がS、found(気づいた)がV、the math problems(数学の問題)がO、easy(簡単)がCになります。
第5文型をとる動詞 ⑤believe
第5文型でのbelieveは、以下のような意味を表します。
believe OC:OをCだと信じる
I believe him sincere.(私は、彼が誠実だと信じている。)
I(私は)がS、believe(信じている)がV、him(彼を)がO、sincere(誠実な)がCになります。
Children believe Santa Claus real.(子どもたちは、サンタクロースが実在すると信じている。)
Children(子どもたち)がS、believe(信じている)がV、Santa Claus(サンタクロース)がO、real(実在する)がCになります。
第5文型をとる動詞 ⑥suppose
第5文型でのsupposeは、以下のような意味を表します。
suppose OC: OをCだと思う
I suppose him suspicious.(私は、彼が疑わしいと思う。)
I(私は)がS、suppose(思う)がV、him(彼を)がO、suspicious(疑わしい)がCになります。
She supposed the dog lonely.(彼女は、その犬が寂しいのだろうと思った。)
She(彼女は)がS、supposed(思った)がV、the dog(その犬)がO、lonely(寂しい)がCになります。
①で紹介した think OC も「OをCだと思う」と訳すことができるため紛らわしいですが、
think → 意見や嗜好などについて「思う」「考える」
suppose →「おそらく~する」という、より確信度が低めの「思う」「考える」
というニュアンスの違いを覚えておくとよいでしょう。
第5文型をとる動詞 ⑦make
第5文型でのmakeは、以下のような意味を表します。
make OC: OをCにする
The accident made me sad.(その事故は私を悲しくさせた。)
The accident(その事故)がS、made(~にした)がV、me(私を)がO、sad(悲しい)がCになります。
Seeing the photos of her children makes her happy.(子どもたちの写真を見ることは、彼女を幸せにする。)
Seeing the photos of her children(子どもたちの写真を見ること)がS、makes(~にする)がV、her(彼女を)がO、happy(幸せな)がCになります。
↓ make ついては、こちらの記事でも解説しています
第5文型をとる動詞 ⑧leave
第5文型でのleaveは、以下のような意味を表します。
leave OC: OをCのままにしておく、OをCのまま放置する
Leave me alone.(私をひとりにしてください。)
Leave(~のままにしておく)がV、me(私を)がO、alone(ひとりで)がCになります。
I left the door open.(私はドアを開けたままにした。)
I(私が)がS、left(~のままにした)がV、the door(ドア)がO、open(開いた)がCになります。
第5文型をとる動詞 ⑨keep
第5文型でのkeepは、以下のような意味を表します。
keep OC:OをCにしておく 、OをCの状態に保つ
Keep your hands up.(手を上げておいてください。)
Keep(~にしておく)がV、your hands(手)がO、up(上に向かって)がCになります。
He keeps his body healthy.(彼は体を健康に保っている。)
He(彼は)がS、keeps(~の状態を保つ)がV、his body(体)がO、healthy(健康な)がCになります。
↓ keep ついては、こちらの記事でも解説しています
第5文型をとる動詞 ⑩turn
第5文型でのturnは、以下のような意味を表します。
turn OC: OをCにする、OをCの状態に変える
Snow turned the mountains white.(雪が山々を白くした。)
Snow(雪が)がS、turned(~の状態に変えた)がV、the mountains(山々)がO、white(白い)がCになります。
She turned the lights off.(彼女は電気を消した。)
She(彼女は)がS、turned(~の状態に変えた)がV、the lights(電気)がO、off(スイッチが切れて)がCになります。
↓ turn ついては、こちらの記事でも解説しています
補足:使役動詞や知覚動詞も第5文型をとる
第5文型をとる動詞は、上であげた動詞以外にもたくさんあります。
よく知られているのは、使役動詞と知覚動詞です。
使役動詞は、人やものに何かをさせる動詞です。
使役動詞: make(~させる)・have(~してもらう)・let(~するのを許す)の3つ
I had my daughter help with washing the dishes.(私は娘に皿洗いを手伝ってもらった。)
知覚動詞は「見る」「聞く」「感じる」など人の五感を表します。
知覚動詞: see(見える)、watch(じっと見る)、hear(聞こえる)、listen to(耳を傾ける)、feel(感じる、)、notice(気づく)、smell(嗅ぐ) など
I saw him crossing the road.(彼が道路を渡っているのを見た。)
↓ 使役動詞・知覚動詞については、こちらの記事でくわしく解説しています
まとめ:第5文型(SVOC)をとる動詞10選
第5文型(SVOC)をとる動詞10個と、その意味を解説しました。
最後に、今回登場した動詞を一覧にまとめます。
① think OC | OをCと考える、OをCだと思う |
② name OC | OをCと名付ける |
③ call OC | OをCと呼ぶ |
④ find OC | OがCだとわかる、OがCだと気づく |
⑤ believe OC | OをCだと信じる |
⑥ suppose OC | OをCだと思う |
⑦ make OC | OをCにする |
⑧ leave OC | OをCのままにしておく、OをCのまま放置する |
⑨ keep OC | OをCにしておく 、OをCの状態に保つ |
⑩ turn OC | OをCにする、OをCの状態に変える |
第5文型の特徴「目的語O = 補語C」を理解できれば、一見複雑に見える文も簡単に訳すことができます。
今回紹介した動詞が登場した時には「これは第5文型では?」という予想の元、意味を探るとよいでしょう。