文の中で「to + 動詞」の形をとって、さまざまな働きをするのが不定詞です。
不定詞は、その働きによって3つの用法に分けて考えることができます。この3つの用法をおさえることが、不定詞を理解するポイントになります。
この記事では、例文とともに不定詞の3つの用法をくわしく解説します。
英語の不定詞とは
英語の不定詞とは、動詞の性質を持ちながら、名詞や副詞、形容詞として働くことができる表現のことを言い、通常「to + 動詞」の形をとります。
教科書や参考書などでは、「to不定詞」と呼ばれることもあります。
to の後にくる動詞は、必ず原形になります!
不定詞は、その働きにより「名詞的用法」「副詞的用法」「形容詞的用法」の3つに分けることができます。
それぞれの用法について、以下でくわしく見ていきましょう。
不定詞の名詞的用法
不定詞の名詞的用法では、その名の通り、不定詞が名詞としての役割を果たします。
名詞的用法では、不定詞は「~すること」という意味になります。
例文をいくつか見ていきましょう。
To play games is a lot of fun.(ゲームをすることはとても楽しい。)
To play games が「ゲームをすること」という名詞になり、この文の主語として使われています。
My hobby is to play the guitar.(私の趣味はギターを弾くことだ。)
to play the guitar が「ギターを弾くこと」という名詞になり、この文の補語として使われています。
上のふたつの例のように、名詞的用法の不定詞が主語または補語の働きをする場合は、動名詞※に言い換えることができます!
※ 動名詞とは … 動詞の後ろに~ingをつけたもので、「~すること」という意味の名詞として使われます。
To play games is a lot of fun. = Playing games is a lot of fun.
My hobby is to play the guitar. = My hobby is playing the guitar.
My dog likes to sleep.(うちの犬は寝ることが好きだ。)
こちらの例文では、to sleep が「寝ること」という名詞になり、この文の目的語として使われています。
不定詞の副詞的用法
不定詞の副詞的用法では、文の中で不定詞が副詞としての役割を果たします。
副詞的用法は、「目的を表すもの」と「原因・理由を表すもの」のふたつに分けられます!
目的を表す副詞的用法
目的を表す副詞的用法では、不定詞は「~するために」と訳されます。
例文を見てみましょう。
She went to Canada to study English.(彼女は英語を勉強するためにカナダに行った。)
to study English が「英語を勉強するために」という副詞になり動詞を修飾、went to Canada「カナダに行った」目的を表しています。
I go for a run every morning to stay healthy.(健康を維持するために毎朝ランニングに行っている。)
to stay healthy が「健康を維持するために」という副詞になり動詞を修飾、go for a run「ランニングに行く」目的を表しています。
原因・理由を表す副詞的用法
原因・理由を表す副詞的用法では、不定詞は「~して」と訳されます。
I am glad to hear that.(私はそれを聞いて嬉しい。)
to hear that が「それを聞いて」という副詞になり形容詞を修飾、I am glad「私が嬉しい」原因・理由を表しています。
I was surprised to find such a beautiful garden.(私はそのような美しい庭園を見つけて驚いた。)
to find such a beautiful garden が「そのような美しい庭園を見つけて」という副詞になり形容詞を修飾、I was surprised「私が驚いた」原因・理由を表しています。
不定詞の形容詞的用法
不定詞の形容詞的用法では、文の中で不定詞が形容詞としての役割を果たします。
形容的用法では、不定詞は「~するための」という意味になります。
名詞や代名詞の後ろについて、形容詞のように名詞や代名詞を修飾します!
He bought a present to give her.(彼は彼女にあげるためのプレゼントを買った。)
to give her が「彼女にあげるための」という形容詞になり、a present「プレゼント」を修飾しています。
I want something to eat.(何か食べるためのものが欲しい。)
to eat が「食べるための」という形容詞になり、something「何か」を修飾しています。
まとめ:不定詞の3つの用法をおさえよう!
英語の不定詞・3つの用法について解説しました。
今回の紹介した内容を表にまとめます。
用法 | 特徴 | 日本語訳 |
名詞的用法 | ○名詞となり、主語・補語・目的語として使われる ○主語・補語の場合は、動名詞(~ing)に言い換えが可能 | 「~すること」 |
副詞的用法 | 〇副詞として動詞や形容詞を修飾する ○「目的を表すもの」と「原因・理由を表すもの」2種類の使い方がある | ○目的「~するために」 ○原因・理由「~して」 |
形容詞的用法 | 〇名詞や代名詞の後ろについて、形容詞のように修飾する | 「~するための」 |
「不定詞」と聞くと、なんとなく堅苦しく難しい印象を持ちますが、大まかな使い方は3種類のみとなっています。
この3つのパターンを頭にいれて、不定詞の意味を探ってみてください。