英語の動詞は、表す時制(現在・過去など)によって語形を変化させます。
その形はさまざまなため、覚えにくいと感じる方もいるかもしれませんが、変化には一定のパターンがあります。
この記事では、一般動詞の過去形・過去分詞形の活用パターンを例文とともに解説。作り方のポイントをおさえます。
一般動詞の過去形・過去分詞形とは
英語の動詞は、「be動詞」と「一般動詞」の2種類に分けることができます。
be動詞は、am・is・are・was・were の5つ。
be動詞以外の動詞は、すべて一般動詞となります!
↓ be動詞については、こちらでくわしく解説しています
過去の動作などを表す際には、動詞の形を変える必要があります。このような語形の変化を「活用」といいます。
動詞には、「原形」「過去形」「過去分詞形」「現在分詞形」の4つの活用形があります。
活用形 | 例 | 役割 |
---|---|---|
原形 | take | 現在の動作を表す |
過去形 | took | 過去の動作を表す |
過去分詞形 | taken | 受動態や現在完了などを表す際に用いられる |
現在分詞形 | taking | 進行中の動作などを表す際に用いられる |
ここでは、一般動詞の過去形・過去分詞形の活用パターンについてくわしく見ていきます。
規則動詞の活用パターン
原形を過去形・過去分詞形に変える際、語尾にedを付けることで完成するものを規則動詞といいます。
【規則動詞の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
help(助ける) | helped | helped |
call(呼ぶ) | called | called |
open(開ける) | opened | opened |
cook(料理する) | cooked | cooked |
happen(起こる) | happened | happened |
【原形】I cook meals.(私は食事を作る。)
【過去形】I cooked meals.(私は食事を作った。)
規則動詞には例外もいくつかあります。以下で、代表的なものを確認してみましょう。
語尾がeで終わる規則動詞の場合
語尾がeで終わる規則動詞の場合は、原形の語尾にdだけを付けます。
【語尾がeで終わる規則動詞の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
hope(望む) | hoped | hoped |
change(変える) | changed | changed |
love(愛する) | loved | loved |
die(死ぬ) | died | died |
move(動く) | moved | moved |
【原形】I love her.(私は彼女を愛している。)
【過去分詞形】I have loved her.(私は彼女を愛してきた。)
語尾がyで終わる規則動詞の場合
語尾がyで終わる規則動詞の場合は、yをiにかえて語尾にedを付けます。
【語尾がyで終わる規則動詞の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
study(勉強する) | studied | studied |
hurry(急ぐ) | hurried | hurried |
cry(泣く) | cried | cried |
try(試す) | tried | tried |
worry(心配する) | worried | worried |
【原形】I study English hard.(私は英語を一生懸命勉強する。)
【過去形】I studied English hard.(私は英語を一生懸命勉強した。)
yで終わる規則動詞の中でも「母音+y」で終わるものは、そのままedを付けますので注意しましょう!
例:enjoyーenjoyedーenjoyed
playーplayedーplayed
不規則動詞の活用パターン
つぎに、語尾が不規則に変化する不規則動詞の活用パターンを4つ見ていきます。
過去形と過去分詞形が同じもの(A-B-B型)
まずは「過去形と過去分詞形が同じ(A-B-B型)」パターンです。
【A-B-B型の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
think(考える) | thought | thought |
keep(保つ) | kept | kept |
send(送る) | sent | sent |
find(見つける) | found | found |
hear(聞く) | heard | heard |
【過去形】He found a stray dog.(彼は野良犬を発見した。)
【過去分詞形】A stray dog was found by him.(野良犬が彼に発見された。)
原形と過去分詞形が同じもの(A-B-A型)
つぎは「原形と過去分詞が同じ(A-B-A型)」パターンです。
【A-B-A型の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
come(来る) | came | come |
become(~になる) | became | become |
overcome(克服する) | overcame | overcome |
run(走る) | ran | run |
【原形】Spring comes early in this town.(この街では春が早く来る。)
※主語が3人称単数で現在の動作を表しているため、原形にSがつきます
【過去分詞形】Spring has come in this town.(春がこの街に来た。)
すべての形が違うもの(A-B-C型)
原形・過去形・過去分詞形の「すべての形が違う(A-B-C型)」パターンもあります。
【A-B-C型の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
sing(歌う) | sang | sung |
freeze(凍る) | froze | frozen |
know(知っている) | knew | known |
give(与える) | gave | given |
take(とる) | took | taken |
【過去形】He gave her a birthday present.(彼は彼女に誕生日プレゼントをあげた。)
【過去分詞形】She was given a birthday present.(彼女は誕生日プレゼントをもらった。)
すべての形が同じもの(A-A-A型)
反対に、原形・過去形・過去分詞形の「すべての形が同じ(A-A-A型)」パターンもあります。
【A-A-A型の例】
原形 | 過去形 | 過去分詞形 |
---|---|---|
put(置く) | put | put |
let(させる) | let | let |
cut(切る) | cut | cut |
cost(費用がかかる) | cost | cost |
spread(広げる) | spread | spread |
【原形】It costs 1 million yen to travel to America.(アメリカへ旅行するには100万円かかる。)
※主語が3人称単数で現在の動作を表しているため、原形にSがつきます
【過去形】It cost me 1 million yen to travel to America last year.(去年アメリカに旅行するのに100万円かかった。)
A-A-A型の場合、現在形と過去形を見分けることが難しくなります。
主語が3人称単数の場合、現在形なら「原形+s」の形になるためわかりやすいですが、それ以外の場合は、文の前後関係から現在形なのか、過去形なのかを予想します!
↓ 3人称単数は、こちらの記事でも登場します
まとめ:一般動詞の過去形・過去分詞形の活用パターン
英語の一般動詞の過去形・過去分詞形の活用パターンについて解説しました。
まとめると、以下のようになります。
● 動詞には「規則動詞」「不規則動詞」がある
● 規則動詞 → 語尾にedを付けることで、過去形・過去分詞形が完成する(一部例外あり)
● 不規則動詞 → 過去形・過去分詞形に変える際に、語形が不規則に変化する
● 不規則動詞の活用パターンとして、A-B-B型・A-B-A型・A-B-C型・A-A-A型がある
ただ漠然と過去形・過去分詞形を覚えるよりも、活用パターンごとに見ていくと記憶に残りやすいように思います。
過去形・過去分詞形を作る際の参考になれば幸いです。
↓ 過去分詞形は、受動態の文でも使われます