英文の基本的な形である「5文型(ごぶんけい)」。
「わかりにくくて苦手」という方もいるかもしれませんが、日本語とは語順が違う英語を学ぶにあたり、5文型を理解することはとても重要です。
この記事では、英語の5文型の特徴を例文とともに解説します。
英語の5文型とは
英語の5文型は、5種類の基本的な文の形のことを言います。
第1文型から第5文型まであり、S(Subject=主語)、V(Verb=動詞)、O(Object=目的語)、C(Complement=補語)の4つの要素で構成されます。
それぞれの要素の役割は以下のようになっています。
S(主語) | 「誰が」「なにが」を表す |
V(動詞) | 動作や状態を表す→「~する」「~である」 |
O(目的語) | 動詞の目的を示す→「~を」「~に」 |
C(補語) | 主語がどういう状態かを説明する |
英文には様々なタイプのものがありますが、文型に当てはめて考えることができれば、より理解が深まります!
第1文型「SV」の特徴
第1文型「SV」とは、主語Sと動詞Vだけで成立する文型のことで、語順は「S→V」です。
日本語では、「SがVする」※というシンプルな文になります。
主語S | 動詞V |
I | sing. |
私は | 歌います |
→ I sing.(私は歌います。)
※ Vがbe動詞の場合は「Sがある」「Sがいる」という意味になります。
↓ be動詞については、こちらでくわしく解説しています
第1文型「SV」の例文
第1文型「SV」の例文を見ていきましょう。
She laughed.(彼女は笑った。)
She(彼女は)がS、laughed(笑った)がVになります。
We skied.(私たちはスキーをした。)
We(私たちは)がS、skied(スキーをした)がVになります。
My mother is in the kitchen.(私の母は台所にいる。)
My mother(私の母は)がS、is(いる)がVになります。in the kitchenは「場所を表す副詞句」です。
第2文型「SVC」の特徴
第2文型「SVC」は、主語Sと動詞V、補語Cで構成される文型のことで、語順は「S→V→C」です。
日本語では、「SはC(の状態)である」となります。
主語S | 動詞V | 補語C |
She | is | beautiful. |
彼女は | です | 綺麗 |
→ She is beautiful.(彼女は綺麗です。)
第2文型「SVC」の例文
第2文型「SVC」の例文を見ていきましょう。
He is angry.(彼は怒っている。)
He(彼は)がS、is(~である)がV、angry(怒って)がCになります。
I was young.(私は若かった。)
I(私は)がS、was(~だった)がV、young(若い)がCになります。
She became a doctor.(彼女は医者になった。)
She(彼女は)がS、became(~になった)がV、a doctor(医者)がCになります。
第2文型では、「主語S = 補語C」の関係になっているのが特徴です。上の例文では、「She = doctor」が成り立ちます!
第3文型「SVO」の特徴
第3文型「SVO」は、主語Sと動詞V、目的語Oで構成される文型のことで、語順は「S→V→O」です。
日本語では、「SがOを(Oに)Vする」となります。
主語S | 動詞V | 目的語O |
I | study | English. |
私は | ~を勉強します | 英語 |
→ I study English.(私は英語を勉強します。)
第3文型「SVO」の例文
第3文型「SVO」の例文を見ていきましょう。
I wrote a letter.(私は手紙を書いた。)
I(私は)がS、wrote(~を書いた)がV、a letter(手紙)がOになります。
He plays baseball.(彼は野球をする。)
He(彼は)がS、plays(~を行う)がV、baseball(野球)がOになります。
She has two cats.(彼女は猫を2匹飼っている。)
She(彼女は)がS、has(~を飼う)がV、two cats(2匹の猫)がOになります。
上の例文を見てみると、「She = two cats」が成り立たないことがわかります。第3文型では、「主語S = 目的語O」の関係にはなりません!
第4文型「SVOO」の特徴
第4文型「SVOO」は、主語Sと動詞V、目的語O1、目的語O2で構成される文型のことで、語順は「S→V→O1→O2」です。
日本語では、「SがO1にO2をVする」と訳されます。
主語S | 動詞V | 目的語O1 | 目的語O2 |
I | teach | him | Japanese. |
私は | ~を教えます | 彼に | 日本語 |
→ I teach him Japanese.(私は彼に日本語を教えます。)
「~に」を表すO1を間接目的語、「~を」を表すO2を直接目的語と言います!
第4文型の例文
第4文型「SVOO」の例文を見ていきましょう。
He sent her a present.(彼は彼女にプレゼントを送った。)
He(彼は)がS、sent(~を送った)がV、her(彼女に)がO1、a present(プレゼント)がO2になります。
My father bought me a necklace.(私の父は私にネックレスを買ってくれた。)
My father(私の父は)がS、bought(~を買った)がV、me(私に)がO1、a necklace(ネックレス)がO2になります。
I wrote her a letter.(私は彼女に手紙を書いた。)
I(私は)がS、wrote(~を書いた)がV、her(彼女に)がO1、a letter(手紙)がO2になります。
第4文型では、「目的語O1 = 目的語O2」の関係にはなりません。上の例文の意味を考えると、「her = a letter」にはならないですね。
第5文型「SVOC」の特徴
第5文型「SVOC」は、主語Sと動詞V、目的語O、補語Cで構成される文型のことで、語順は「S→V→O→C」です。
日本語では、「SがOをCにする」「SはOをCだと~する」のように訳されます。
主語S | 動詞V | 目的語O | 補語C |
I | think | him | honest. |
私は | 思います | 彼を | 正直な |
→ I think him honest.(私は彼が正直だと思います。)
第5文型の例文
第5文型「SVOC」の例文を見ていきましょう。
She made me sad.(彼女は私を悲しくさせた。)
She(彼女は)がS、made(~にした)がV、me(私を)がO、sad(悲しい)がCになります。
He believes the story true.(彼はその話が本当だと信じている。)
He(彼は)がS、believes(信じる)がV、the story(その話)がO、true(本当の)がCになります。
We named the cat Tama.(私たちはその猫をタマと名付けた。)
We(私たちは)がS、named(名付けた)がV、the cat(その猫)がO、Tame(タマ)がCになります。
第5文型では、「目的語O = 補語C」の関係となっているのが特徴です。上の例文では、「The cat = Tama」が成り立ちます!
まとめ:英語の5文型の特徴
英語の5文型の特徴を解説しました。
最後に、今回解説した内容を表にまとめます。
文型 | 語順 | おもな特徴 |
第1文型 | SV | 主語Sと動詞Vだけで成立する |
第2文型 | SVC | 「主語S = 補語C」の関係になっている |
第3文型 | SVO | 「主語S = 目的語O」の関係にはならない |
第4文型 | SVOO | 「目的語O1 = 目的語O2」の関係にはならない |
第5文型 | SVOC | 「目的語O = 補語C」の関係になっている |
読んでいる英文がどの文型にあてはまるかがわかれば、意味をより正しく理解できるようになります。
英語の5文型はわかりにくいところがありますが、少しずつ慣れていくとよいでしょう。